窓ガラスに広告、車内で商品体験…2023年の「タクシー広告」が想像以上に進化してた
「タクシー広告＝BtoB広告」だと思ってませんか？
都内のビジネスパーソンにとって、「タクシー広告」はすっかりお馴染みの存在。
2020年ごろから徐々に車内に設置されていった「サイネージメディア」は、都内のビジネスパーソンや経営者にリーチできる“新しい広告媒体”として、おもにtoB系企業のあいだで一躍人気になりました。
筆者も「タクシーで広告か…すごい時代になったな」と驚いていたものですが…
どうやら、驚くのは早すぎたみたいです。
タクシーサイネージメディア「GROWTH」を提供する、株式会社ニューステクノロジー 代表取締役 三浦純揮さんによると、2023年のタクシー広告は私たちのイメージ以上に進化しているんだとか。
一体、タクシー広告に何が起こっているのか…!? その実態を、三浦さんにたっぷり伺います。
〈聞き手＝石川みく（新R25編集部）〉
BtoBだけじゃない。「GROWTH」仕掛け人に聞く、タクシー広告の“進化”とは
弊社が運営するタクシーサイネージメディア「GROWTH」は、タクシー会社大手の大和自動車交通・国際自動車を中心に、都内で11,500台のタクシーと連携。
タクシーでの移動時間に適した広告コンテンツや、オリジナルコンテンツを配信しています。
やっぱりタクシー広告って、決済者層や経営層向けのコンテンツがメインなんでしょうか？
人事系サービスとか業務効率化ツールとか、toB商材の広告が多いイメージです。
おっしゃる通り、toB向けの商材・サービスとタクシーは非常に親和性が高いですが…GROWTHでできるのはそれだけではありません。
2023年のタクシー広告は、みなさんがイメージされている以上に進化しているんです。
進化ポイント①サイネージ画面がサイズアップ！ 機能面もますます充実
そもそも、サイネージ画面自体も以前のものより進化しています。
2022年10月から新型サイネージを導入し、画面が156%サイズアップしました。
見やすさはもちろん、機能面にもこだわっていまして…
画面右のサイドバナーに詳細情報やQRコードを表示させることで、メインスクリーンの情報の補足が可能。
気になった商品のQRコードをその場で読んで購入できたりと、これまで以上にユーザーとインタラクティブなコミュニケーションが取れるようになりました。
進化ポイント②情報番組「HEADLIGHT」で、toC向けの情報発信が拡大
サイネージ画面のリニューアルと同時に、移動時間に新体験を届けるべく、情報番組「HEADLIGHT」の放映も開始しました。
MCには、青木源太アナウンサー・山崎怜奈さんを起用し、知っておくとためになる情報を週替わりで発信しています。
私もよく拝見してます。テレビのワイドショーみたいで、気軽に見られるのがいいですよね。
そうですね。「HEADLIGHT」では、toC系のクライアントもタクシー広告に出稿しやすい番組のフォーマット作り・事例作りに注力しています。
toBからtoCまで幅広く最新情報をカバーしているので、まさにワイドショーのような、おいしいご飯や最新アイテムの情報もたくさん扱っているんです。
その結果、「HEADLIGHT」のタイアップ枠への問い合わせや出稿が増えていて…
特に、家具や家電、飲食やスポーツ、観光情報など、toC系のクライアントからの出稿が増加傾向にあります。
2022年10月～2023年5月の期間で160件ほどのタイアップ実績がありますが、出稿企業はtoB・toCでちょうど半分ずつの比率です。
実際の事例：堀江貴文さん出演のタイアップコンテンツ
まさに新R25さんとのお取り組みも、大きく話題になったtoC事例のひとつでして…
株式会社ブレインスリープ様と新R25のタイアップコンテンツを「GROWTH」にご出稿いただいた事例です。
堀江貴文さんにブレインスリープの商品を試していただいた動画ですよね！
恥ずかしながら私もインタビュアーとして出演していたんですが、本当にたくさんの知人・友人から「見たよ！」って連絡をもらって…
タクシー広告の影響力の大きさを実感したのを覚えてます。
まさに、ブレインスリープのご担当者さまからも「タクシーで広告を見たという反響がとにかく大きかった」とコメントをいただきました。
Twitterでも「タクシーで見て購入した」という声が挙がったそうなんです。
反響だけでなく、実際にコンバージョンも起こっていて…放映していた動画のなかにQRコードを掲載し、そこから2桁を超える購入につながりました。
すごい…！ 3万円以上する商品が、そんなにたくさん購入されたんですね。
進化ポイント③日本初の“窓ガラスメディア”で、新しい移動体験を提供
弊社が手がけているのは「GROWTH」だけではありません。
2021年3月からは、S.RIDE社と共同で、“東京の街をギャラリーに変える”新しいメディアの提供もはじめました。
街中にこんなタクシーが走っているのをみたことはありませんか？
あ！見たことあります。タクシーの窓が広告になってるやつですよね。
はい！ モビリティ車窓メディア「Canvas」は、日本で初めてタクシーの窓ガラスをメディア化し、空車時間に静止画クリエイティブを掲載する広告サービスです。
2021年にはグッドデザイン賞も受賞。エンタメ系サービスを中心に多くの企業にご利用いただいています。
さらに、タクシーアプリ「S.RIDE」を使えば、Canvas搭載タクシーの指定配車ができます。
そのため、車窓だけでなくタクシー内でもさまざまなタッチポイントや仕掛けを設計し、ユーザーの記憶に残る“新しい移動体験”を提供する企業が増加しています。
実際の事例：ポケトークタクシー
「新しい移動体験」というのは、具体的にはどんなことができるんでしょうか？
たとえば、ポケトーク株式会社様との事例をご紹介すると…
今年4月に、計100台のタクシーが期間限定で「ポケトークタクシー」として都内を走行しました。
見ての通りインパクト抜群。街中で映えそうです
「ポケトークタクシー」では、「Canvas」でクリエイティブを投影するだけでなく、タクシー内に「ポケトーク S」というAI通訳機の実機を設置したんです。
実機…面白いですね！ ポケトークの本物が車内にあったら、絶対触りたくなります。
しかも触ったら欲しくなっちゃいそう（笑）。
まさにそうですね。乗務員アンケート調査によると、「約7割の乗客が実際にポケトークを使用していて、体験した乗客の9割以上がポジティブな反応をしていた」と判明。
実際に試していただくことで、「スマートフォン用の無料アプリとは、翻訳の精度が全然違う！」という声がたくさん挙がったんです。
東京のタクシーは外国人の乗客も多いので、乗務員とのコミュニケーションにポケトーク端末を活用していただいたケースも多かったですね。
広告だけでは伝えきれない「精度の高さ」を実感していただけたこともあり、タブレットに設置した購買用のQRコードから「ポケトーク S」が複数台売れました。
ポケトークのご担当者様からも、「広告訴求と併せて、タクシーで良い体験を提供できたからこそ、その場で購買が発生したんだと思います」とコメントをいただいています。
さらに6月には、乗車体験をより多彩にアップデートした新メニューを発表しました。
Canvasが搭載されたタクシー車内では、ユーザーが選択できる動画コンテンツの放映が可能になるほか、VODサービスのように複数のコンテンツ配信が可能になりました。
ユーザーは好きなコンテンツを選択して視聴でき、まるで“移動する映画館”のように乗車時間をエンターテイメントの時間に変えることができます。
さらに、車両後方のリアウィンドウラッピングのメニューも販売開始しています。
タクシーは“ただの移動時間”だと思ってましたが…
GROWTHやCanvasがあると、移動時間も有意義なものになりそうな気がします。
そう言っていただけるとうれしいです。
私たちは、今後もタクシーを起点に、人々の「移動」に伴う体験価値を向上させ、タクシー産業・モビリティ産業への貢献を目指していきます。
企業のみなさんにも、toB・toC問わず、まったく新しいスタイルの広告施策を提案できますので…
興味を持っていただけたらぜひ、空き枠だけでもお気軽にチェックしてみてください。
タクシーならではの強みをフルに活かした広告プロダクトで、私たちの移動時間も、広告のあり方も、ますます進化していきそうな予感…！
「タクシー広告＝経営者向けコンテンツ」というイメージで止まっていた企業のみなさんはぜひ、この機会に“新しい移動体験”を届ける広告にチャレンジしてみてはいかがでしょう？
さらに、7月19日（水）には、広告主・広告代理店様を対象としたオンラインセミナーも開催。
テーマは「変化するBtoBマーケで勝つための”タクシー広告攻略法” 〜500社以上の出稿データベースから導かれたタクシー広告の勝ちパターンを徹底解説〜」。
タクシー広告をもっと知りたいという方は、こちらのセミナーもぜひチェックしてみてください！
