お風呂上がりに3秒乗るだけ。あのヒット商品の発起人が仕掛ける“本当に続けられる体重管理”の魅力
バスマットに乗るだけで、体重が測れる時代に!?
突然ですが、これ何に見えますか？
どう見ても普通の「バスマット」ですよね。
ところがこれ、実はバスマットも兼ねた“体重計”なんです。
「体重計がビショビショになったら壊れるじゃん…」「そもそもこれ、どこで体重を見ればいいの？」
とツッコミが止まらない気持ちも分かります。
何をどうしたら「バスマットと体重計を一緒にしちゃおう！」という発想になるのか…気になりすぎた我々は、スマートバスマットの創案者、issin株式会社 代表取締役CEOの程 涛（テイ・トウ）さんに取材。
…この商品の正体は、程さん自身の人生を変えた“とある経験”と、そこから始まる挑戦の物語が詰まった、愛にあふれた体重計でした。
「あ〜よくある“おもしろアイデア商品”ね」と思った方こそ、ぜひ最後まで読んでみてください。
〈聞き手＝小池千加奈（企業トピ編集部）〉
ラクなだけじゃない。「バスマット型体重計」の意外なメリット
単刀直入にすみません、これって本当に体重計なんでしょうか…？
そうですね（笑）。
驚かれることも多いですが、「スマートバスマット」という名前の体重計です。
お風呂上がりにスマートバスマットに3秒乗るだけで、体重が測れます。
発売直後からたくさんの反響があり、約7ヶ月で15,000人以上の方の体重管理にお役立ていただいています（2023年6月現在）。
本当にバスマットとして使って大丈夫なんですか？ ビショビショになったら壊れちゃう気が…
そこはもちろん大丈夫で、なんなら洗濯機で丸洗いできます。
ちなみにバスマットとしての性能にもこだわっていて、肌にやさしく、速乾性に優れた「珪藻土入りソフトマット」を使用しています。
あとこれ、体重計なのにどこにも体重が表示されてないですよね？
測った数値が見れないと、体重計としては意味ないんじゃ…
そこは、あえて「体重表示がない」デザインにしました。
日常的に体重計に乗らない方の意見を聞くと、「現実を突きつけられている気がして乗りたくない」という方が多かったんです。
たしかに食べすぎたときとかは、ショックを受けるのが怖くて体重計から遠ざかってしまう気がします。
とはいえ、数値が見れないと意味がないのはごもっともなので…
体重計本体ではなく、アプリに自動的に記録されるようにしました。
従来のスマート体重計は、ほとんどBluetoothにつなぐ必要があるため、毎回スマホを体重計の近くに持ってきて、接続しなおさないと記録できないことが多いんです。
「スマートバスマット」はWi-Fi接続なので、毎回記録のたびにスマホを開く必要がありません。
さらに、体重の変化をプッシュ通知でお知らせすることも可能。
「現実を見たくない」という方のために、数字やBMIの増減だけを知らせるようにしています。
なるほど…心理的にも物理的にも負担なく、体重管理ができるんですね。
まさにそうですね。
体重測定のハードルだった「乗る・測る・記録する」のすべての手間から解放されることで、ストレスなく体重を管理できます。
初めてのF判定、肉親との別れ…スマートバスマットの“原点”とは
「スマートバスマット」の魅力はわかったんですが…
程さんはどうして「バスマットと体重計を一緒にしよう」なんてことを思いついたんでしょうか？
それをお話しするために、まず私の経歴を紹介すると…
じつは今回の起業が2社目で、1社目では「popIn Aladdin（ポップイン アラジン）」という商品を、私のアイデアでイチから作り出しました。
え、あの照明とプロジェクターが一緒になってるやつですよね？
めちゃくちゃヒット商品じゃないですか！
おかげさまで「popIn Aladdin」は順調に成長していったのですが、仕事に没頭すればするほど、自分の健康への気遣いは疎かになっていって…
会社で受けた健康診断では、人生で初めて「F判定」を食らってしまいました。
F判定は測定不能を除くともっとも低い評価で、ようは「異常あり」ということなんですが…
そう言われても不思議じゃないくらい、当時の僕は太ってたんですよ。
そして僕の人生には、ひとつの後悔があります。
起業1年目のころ、父を急病で亡くしたんです。
生まれ故郷の中国で、父は僕の知らないうちに病気になっていました。
今振り返ってみれば、テレビ通話や写真で見る父は短期間で急に痩せていたように感じますが…
本人に自覚症状もなく、僕も何もできないままお別れとなってしまい、本当に悔しかったですね。
そんな経験もあり、僕や父の体調と綿密につながっていた「体重」というテーマに興味を持つようになりました。
1番身近な「健康の指標」が軽視されている、本当の理由
あとから医師に聞いて知った話ですが…
「直近半年で体重が5％減ったら、すぐに病院で検査を受けたほうがいい」と言われているそうなんです。父はまさに、この状態でした。
体重は、わかりやすく健康状態が現れる指標です。
しかも体重って、日常生活でもっとも手軽に確認できる数字のはずですよね。
それなのに、軽視している方がとても多いと感じたんです。
たしかに。体重計はだいたい家にあるはずなのに、毎日乗っている人ってあんまりいませんよね…
そこで、調査会社と協力してアンケート*を取ってみました。
「あなたが、体重計をふだん使わない理由はなんですか？」。
答えは…男性は「面倒臭い」、女性は「現実逃避」が一番でした。
この結果を見て、“本当に続けられる体重計”が必要だと確信したんです。
* 2022年 issin株式会社調べ
なるほど…バスマットと一体化したのも、スマホで罪悪感なく体重管理できるようにしたのも、“本当に続けられる体重計”を追求したからだったんですね。
そうなんです。ちなみに「バスマット」に行き着くまでにも紆余曲折があって（笑）。
約30種類の市販の体重計を片っ端から家中に置いて、どうすれば毎日測定できるのかを実験した結果…
バスマットなら、「無意識に、毎日同じような時間に、裸に近い状態で」体重測定ができるんじゃないかと気づきました。
スマートバスマットが、「家族」の健康も守ってくれる
僕の原動力は、昔からずっと「家族」なんです。
「popIn Aladdin」も、3人の子どもたちや家族と一緒に楽しい時間を過ごしたいという想いがきっかけで生まれた商品です。
そしてスマートバスマットには、「自分だけではなく、家族全員がいつまでも健康でいられる世界を創りたい」という想いを込めています。
たしかにこれが1台あるだけで、家族みんなが体重管理を習慣化できそうです。
家族の健康を守るための仕掛けは、ほかにもあります。
それが「体重管理モード」。
家族1人ひとりのニーズにあわせた体重管理を助けるために、さまざまな体重管理モードを搭載しています。
たとえば「ダイエットモード」では、目標の体重を設定することで、アプリで減量のペースをお知らせします。
スマートバスマットの全ユーザーのうち約半数が「ダイエットモード」を利用していて、約30日間利用することで、平均0.8kgのダイエットに成功していると、弊社の調査*で明らかになりました。
* https://issin.cc/pages/diet
ほかにも、妊娠時の体調管理に役立つ「マタニティモード」や、赤ちゃんのための「ベビーモード」、ペットの体重も測れる「ペットモード」などがあり、大切な家族全員の体重を継続的かつ簡単に管理することができます。
また、体重の記録は家族に共有が可能です。
僕自身の父との経験を踏まえて、「リモート共有」ができる機能も搭載しました。
この機能を使えば、遠くで暮らす家族の体調を見守ることも可能です。
ステキですね…！ ただ個人的には、家族に体重を見られるのは少し抵抗があります。
そんな方のために、プライバシー保護もできるようになっています。
「全てのデータを共有」「体重は非表示で、グラフのみ共有」「共有しない」の3つの共有の形を用意しています。
1つのスマートバスマット本体に対して、8名までアカウント登録が可能で、共有の方法も1人ひとりお選びいただけます。
「どうしたら、家族の健康を守れるか」。
それだけを考え抜いて、スマートバスマットを作りました。これからもさまざまな機能やサポートを充実させていく予定です。
あなた自身のため、そして大切な人のために、このアイテムをきっかけに健康管理に目を向けていただけたらうれしいです。
愛にあふれた体重計、自分のケアも家族のケアも両立したいビジネスパーソンのみなさんにピッタリだと思います。
「スマートバスマット」を使って、「本当に続けられる健康管理」をはじめてみませんか？
