魚・牛・豚たちも健康で美味しく育つ!? 別府温泉から抽出した「温泉藻」の驚くべき活用方法

魚・牛・豚たちも健康で美味しく育つ!? 別府温泉から抽出した「温泉藻」の驚くべき活用方法

世界初の新発見!

こちらのツヤのある肉厚なヒラメ。

じつは、温泉に潜む小さな微生物“温泉藻(おんせんそう)”で育ったブランドヒラメなんです。

この“温泉藻”を世界で初めて発見したのが、株式会社SARABiO温泉微生物研究所

どうやって発見に成功したのどんなことに活用できるの

同社の代表取締役・濱田拓也さんに聞いてみることに。

水産養殖企業・畜産企業のみなさんや、自社養殖場や牧場をもつ飲食店チェーン・飼料メーカーのみなさんは、きっと新しい発見を得られるはずです…!

日本が誇る「別府温泉」から発見した“温泉藻”

濱田さん

私たちの本拠地は、1,000年も前から日本屈指の温泉地として知られる「別府」です。


2010年に日本初の「温泉微生物研究所」を設立して以来、別府のあらゆる源泉から200種を超える微生物を採取し、分析を続けてきました。

山田

別府温泉って、200種類以上も微生物がいるんですか!

濱田さん

じつはそうなんですよ。


そして研究を始めてから1年ほど経ったころ、92番目に発見した温泉藻類が、皮膚や体内の炎症をおさえる新種の微生物であることが判明しました。


私たちはこれを、“92番目に見つけた再生への道”という意味を込めて、「温泉藻類RG92」と名付けました。

濱田さん

「温泉藻類RG92」から抽出した天然由来成分のエキスは、細胞内のエネルギー再生工場とも呼ばれる「ミトコンドリア」を活性化させて傷ついた細胞を修復するだけでなく、免疫力を高め、腸内環境を改善。


カラダ全体に活力をつくりだすはたらきが確認されています。

濱田さん

2015年には微生物特許を取得し、高速培養にも成功。


世界各国で学術講演や論文で発表して国内外で高い評価を獲得し、広く活用されています。

水産・畜産での“生産者も消費者もうれしい活用方法”

山田

すごい成分だということはわかったのですが…


実際に各産業ではどのように使われているのでしょう?

濱田さん

みなさんに身近なところでいうと…


「飼料原料」として活用するため、水産・畜産の分野で国立機関・大学研究者・企業と共同研究をおこなってきました。


一例として、生産者と消費者の双方にメリットをもたらす「水産・畜産での活用方法をご紹介しますね。

【水産】ヒラメが肉厚・飴色に。みんながうれしい“新ブランド”の誕生

濱田さん

まずは水産の分野。


へい死(突然死)の率が高く、育てるのが難しいといわれるヒラメの養殖で「温泉藻類RG92」を使ったところ、なんとへい死率0%(137日間増体率比157%アップという結果が出たんです。


ヒラメ稚魚の「ミトコンドリア」を活性化することで、成長を促しながら病気を抑制していると考えられます。

山田

へい死を抑えるだけでなく、肉厚になったと。

濱田さん

肉厚になって身がふっくらしただけでなく、旨み成分「イノシン酸」が増量して飴色になったんですよ。

濱田さん

「温泉藻類RG92」があれば、「旬の天然ヒラメよりも肉厚で美味しい」と評判のブランド魚を育てられることがわかりました。


さっそく「温藻ひらめ」としてブランド化され、弾力ある食感と甘みが豊洲市場でも注目を集めています。

濱田さん

それだけじゃありません。


通常は1kgのヒラメを育てるために1.2kgの餌が必要になるところ、0.6kgの餌でこの仕上がりになり、餌代も半分になったんです。


コストカットしながらブランドがつくれた」と生産者にも大変喜んでいただきました。


ヒラメ以外に、ウナギ・サーモン・フグなどでも同様の好結果が出ています。

【畜産】鶏(卵)・豚もブランド化。牛のゲップによるCO2削減にも期待!?

濱田さん

次に畜産の分野ですが…


「温泉藻類RG92」を養鶏に使ったところ、ここでも「ミトコンドリア」活性の向上を確認。


増体速度のアップ肉質向上卵の孵化日数の短縮などにつながりました。


こちらも「温藻鶏」「温藻卵」としてブランド化されています。

山田

再現性があるから、ブランドになるんですね。

濱田さん

はい。さらに、子牛・子豚にも使ったところ、腸内環境が整って下痢症状の改善が見られました。


このことから、「牛のゲップに含まれるメタンガス*の排出を大きく削減できるのでは」という期待も高まっています。

*メタンガス…二酸化炭素に次ぐ地球温暖化に及ぼす影響が大きい温室効果ガスであり、その地球温暖化への寄与は同じ量の二酸化炭素の28倍になる

濱田さん

薬剤を使わない安心・安全で美味しい食材になるだけでなく、環境にも貢献できるかもしれないということで…


科学的エビデンスがある“SDGs時代に即したサステナブルな飼育原料”として、広く活用いただいています。

中国の経済特区ともRG92の飼料への活用についてMOU(基本合意契約書)を締結。“別府温泉の力”が世界の舞台に大きく羽ばたきます

ヒトの健康にも「温泉藻類RG92」が役立つ

濱田さん

もちろん、ヒトの健康にも「温泉藻類RG92」が役立ちます。


「温泉藻類RG92エキス」の抗炎症作用研究をおこなったところ、ウイルス侵入誘導因子の増加を53.4%低減。「炎症反応を抑える効果がある」という研究結果が得られました。


こうした取り組みが評価され、国立長寿医療研究センターや国立大学とも共同研究を実施。


いつか医療の分野でも「温泉藻類RG92」を活用できる日がくるかもしれません

山田

温泉の微生物が医療に…実現したらすごいことですね!

濱田さん

「温泉藻類RG92」の「抗炎症作用」や「免疫力アップ」を活用できるシーンはたくさんあると思っていて…


たとえば私たちは、RG92のエキスを配合したスキンケアシリーズも展開しています。

濱田さん

さらに、内側から健康にアプローチする「マウスウォッシュ」や「サプリ」なんかも開発できると思います。


食品・美容のみならず、あらゆる分野で“世界を健やかにする革命”を起こしていきたいですね。

温泉好きもびっくりな、“新発見の温泉藻”活用方法の数々。

とくに「環境に配慮&コストカットしながら独自のブランドをつくりたい」と考える、水産・畜産などの分野で活躍されている方にとっては朗報なはず。

HPをのぞいてみたら、スキンケア・育毛剤・ペットのケアなど、さまざまに“温泉藻の力”を実感できそうなアイテムもあったので…

気になる方は、ぜひチェックしてみてください!

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